晋山式・長老就任式

令和4年11月13日(日)庚午大安 晋山式・長老就任式が厳修され、大下真海師が新たに中興第二十五世住職となり、前住・大下大圓法印は長老(名誉住職)となりました。

午前は、恒例年中行事の光明真言講法要が、徒弟を中心に職衆が組まれて行われました。光明真言塔の供養の後、本堂に移った大圓法印は住職として最後の導師に望み、参列者へのお加持がなされました。

午後からは飛騨真言寺院、丹生川仏教会寺院のご住職方の臨席を仰いで、晋山式が厳修されました。小雨が降る中、庭を歩いて入堂した後、法要に先立って仏舎利が奉納されました。沖縄大学教授須藤義人氏がスリランカ留学修行終了時に、ヴァルンガラ・カンデ・プラーナ・ラジャマハ寺院より、一粒拝領したものです。今回、晋山式を記念して、貴重な本物の仏舎利(真舎利)が手渡されました。この仏舎利は後日境内の仏舎利塔に安置されます(追記:12月10日安置されました)。

次に大下大圓法印へ住職退任・長老就任の管長辞令・感謝状が岐阜自治布教団長より手渡された後、長老として導師登壇し、最初の法要が行われました。

一方、大下真海副住職は雨が強まる中、修行装束で極楽門から参道を登ってきました。本堂前で、中で待つ長老と問答を行い、住職の役割と資質について高野山学会に倣ったやり取りが行われました。山内には両者の声が響き、晋山式の重要な一幕となりました。問答が終わると、長老から新住職へ管長辞令とともに代々の什物が手渡されました。新住職が導師の衣に着替える間、長老のあいさつがあり、在任36年間の振り返りと感謝の思いと、新住職への期待を述べられた後、信徒有志の皆さまによる御詠歌奉納も厳かに進みました。

 

新住職が着替えを終え、稚児を携えて再び入堂し、飛騨真言寺院のご住職らと共に、中曲理趣三昧法会が執り行われました。法会の様子は別会場として金剛堂の大型スクリーンでも終始映し出され、参列者は臨場感ある法会に見入ってお参りしていました。

法会の最期に新住職があいさつし、これまで寺を護持した住職や檀信徒縁者、参列者への感謝とともに、飛騨の歴史と精神の要として千光寺を守っていく決意を述べました。雨は止み、晩秋の千光寺は瑞々しい空気が立ち込めていました。

 

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。